アマチュアゴルファーズ倶楽部

中古購入アイアンシャフト、苦心した様子が見える 2018/12/04
タイトリスト 716MB(#4〜P) のシャフト・プロジェクト X 6.5 を、ネットで買ったモーダス³ ツアー120 X (中古)に替えて欲しいとの依頼です。
    ただ、モーダスが振れるか心配があるということで、まずは5番だけシャフト交換して打ってもらいました。
問題はなかったので#4〜#9まで交換。
※P用のシャフトが短かったので一旦保留、後日、シャフト伸ばしで対応してほしいとの要望。

●プロジェクト X (チップ側シャフト内の白と黒いのはプラスチック、シャフト先端から約2mm出ている)
プロジェクトX プロジェクトX
プロジェクトX

●モーダス³(両面テープのグリップエンド側2インチが2重、6番からはバット側に鉛貼り付け)
モーダス3 限定青色 モーダス3 モーダス3
P用シャフト→ モーダス3
鉛は#6:2.7g、#7:1.6g、#8:2.9g、#9:1.5g、#P:8.7g
シャフトの長さは #4:36+7/8、#5:---、#6:35+7.5/8、#7:35+3.7/8、#8:34+6.4/8、#9:34+3/8、#P:33+2/8

バット側シャフトカットの為にグリップを抜く→アイアングリップの長さ不揃い 2018/11/26
レディース用クラブの長さを1インチ短くすることになりました。
クラブのメーカーは混在していますが、みな有名メーカーです。
アイアンは、7・8・9・Pw・Sw の内の3本(7・8・9)だけでしたが、このグリップが曲者。
まず、下写真のグリップエンド側(薄ピンク色部)が固め&きつめにできており、グリップを抜くのに手間取りました。
グリップエンド側

問題は以下の通り。
グリップの再挿入時の長さを同じにするため、基準になるグリップを見ようと抜いていない Pw のグリップと抜いたグリップの長さを比べると、抜いたグリップが思いのほか長い。
「抜く時に伸びた?」とも思いながら Pw と Sw のグリップの長さを比べると、「こんなに違う!」と思うくらいに長さが違っています。
  ●Pw と Sw のグリップ
アイアングリップ
  ●抜いた3本のグリップ、長さがバラバラ
※重さは±1g以内でした

今回のレディース用クラブのバット径と使用グリップの重さ(抜いた時)(使われていたグリップは皆オリジナル)
   バット径(インチ)  グリップ重量(g)
 ドライバー  0.62+(約16mm)  26.6
 フェアウェイウッド(2本)  0.59  33.7
 ユーティリティ A  0.58  34.7
 ユーティリティ B  0.59  45.0
 アイアン  0.62+(約15.7mm)  36.7・37.4・37.5

シャフトカットと一緒に3本(フェアウェイウッド2本とUT A)のグリップも交換しましたが、サイズと重さで使えるグリップが限られます。

アイアン、シャフト交換・バランスフロー(BS・オリジナル スピーダー ⇒ フブキ Ai 50) 2018/10/27
ブリヂストンオリジナルのスピーダー(フジクラ製)シャフトが入っているアイアンをミツビシ・フブキ Ai 50 シャフトに交換です。
  ヘッドはJGR Tour B HF-2 ブリヂストン JGR Tour B HF-2 アイアン

  ブリヂストンオリジナルの「AIR Speeder G」
ブリヂストンオリジナル 「AIR Speeder G」
  フブキ Ai 50
フブキ Ai 50

持ち込まれた時のスペック
   6  7  8  9  P
 バランス  C9.4  C9.4  C9.5  C9.5  C9.5
 振動数(cpm)  255  258  262  262  267
 長さ(インチ)  38.0  37.5  37.0  36.5  36.0
 総重量(g)  361.4  367.2  372.8  378.8  383.8

シャフトを抜いた後のパーツ別重量
   6  7  8  9  P  
 シャフト+グリップ(g)  105.6  105.0  101.7  101.0  95.3  BSオリジナルグリップ 49.5g
 調整用重り(g)  -  -  -  -  3.0  
 ヘッド重量(g)  254.1  260.1  268.9  275.5  284.4  

特徴は、
バランスは大体 C9.5 で揃っていて、番手毎のヘッド重量差もほぼ一般的なのですが、シャフトの重さは番手が下がるほど軽くなっていることです。
(想像すると1番手別というより、2番手別のシャフトでしょうか)

新しいシャフト フブキ Ai 50 R は上記シャフトとは重さが逆になっているシャフトです。
   6  7  8  9  P
 カタログ重量(g)  53  54  55  56  57

仮バランスを見ると(グリップ MCC)
   6  7  8  9  P
 長さ(インチ)  38.0  37.5  37.0  36.5  36.0
 仮バランス  C7.1  C7.2  C7.9  C8.7  C9.6

シャフト特性でバランスがフローしています。
シャフトの特徴を無視して全番手のバランスを合わせようとすると、6番には約5gの重りが必要になります。
お客様と相談し、フロー幅少なめで組むことになりました。
   6  7  8  9  P
 調整重り(g)  2.0  2.0  2.0  1.0  -
 完成バランス  C8.2  C8.3  C8.9  C9.3  C9.6
 振動数(cpm)  269  272  277  281  294

ベントネックシャフトをパターのフェース面と平行に組む 2018/10/03
「緩んでいたパターシャフトを自分で接着したが、前と違う感じがする」というお客様がいらっしゃいました。
パターはODAパターの「HT1 MB」。
ODAパター「HT1 MB」 ODAパター「HT1 MB」

パターを見るとシャフトがフェース面と平行ではなく左側にねじれ、グリップも上の平らな部分が斜めになっていました。
このダブルベントシャフトはフェース面といかに平行に組み上げるかが重要。
今回は簡易型のクラブ測定器(ライ角・ロフト角・フェース角・FP値などの測定)を使うことにしました。
 20年物の簡易型測定器→ 簡易型クラブ測定器 簡易型クラブ測定器

パターの設計ロフト角とライ角を調べるとそれぞれ3度と73度。
今回のパターヘッドは、フェース側の平らな部分をソールした状態でロフトは3度プラスα。
ライ角73度でシャフトを入れた時にロフトが3度になるようにソールにテープを貼って調整。
シャフトが入る穴が少し大きめな事と、ロフト・ライ角を合わせながらの接着(調整時間が長くなる)になるので、
接着剤は普段の硬化時間が短いY-610ではなく時間に余裕のあるアラルダイトを使用。
ODAパターの組み上げ   組み上げ数値
ライ角:73度
ロフト角:3度
フェース角:0度



フェース面側からの写真、取り忘れ

話は変わりますが、皆さんの利き目はどちらでしょうか。
顔の真ん中に置いたパターシャフトが利き目の違いによって見え方が大きく違ってくるので注意が必要です。
利き目が左の人の見え方
利き目が左の人の見え方
真っ直ぐに入っているシャフト
真っ直ぐに入っているシャフト
利き目が右の人の見え方
利き目が右の人の見え方

ネット購入のフォーティーン HI 858 と HI 858 V2、シャフト交換 2018/09/13
お客様がネット購入した HI 858 #3(市販品)とHI 858 V2 #2(プロ支給品)のシャフト交換です。
フォーティーン HI858 V2  HI 858は2000年頃に発売されたクラブです。
 2002年の全英オープンで、アーニー・エルスが使って優勝したことで有名になり、
 使用者が一気に増えました。
 中空ドライビングアイアンとして使われることが多かったですが、
 アイアンセットとしても販売されていました。

それぞれのシャフトは、ダイナミックゴールド S300 とプロジェクト X 7.0 ですが、両方ともプロジェクト X 6.0 に交換です。
3番のHI 858 +ダイナミックゴールドは、シャフトとホーゼル内との微妙な隙間を少なくする処理がしてありません。
(このクラブの組み上げ時期が分かりませんが、発売された当時であればガラスビーズを付けての接着等でこれが普通でしょう。
ただ、フォーティーンが組んだアイアンの場合は、細長く切ったカーボンシムをシャフトとホーゼルの間に入れて接着したものもありました。)

2番のHI 858 V2 の場合は何とかして使いたいという格闘が見られます。
1、ホーゼル底に鉛
   シャフトを抜いた時    接着剤カスを取り除く    底の鉛を取り出し
ホーゼル内 1 ホーゼル内 2 ホーゼル内 3
 ・鉛を出したことで、ヘッド重量は235.2gが230.1gに減少。
 ・鉛をホーゼル底に入れていたのでシャフトの接着長が約0.25インチ短くなっていた。
2、シャフト伸ばし(この状態でのバランスはD4.0、)
   1.25インチ伸ばし、薄いテープを貼り付けてある    芯にはカーボンシャフトを使用
シャフト伸ばし シャフト伸ばし バット側
3、シャフトが真っ直ぐに入るようにホーゼル内上部の斜め部分にアルミ使用
  使われていたアルミ板 アルミの厚さは0.25mm。
シャフトとホーゼル内との隙間は小さく、
このアルミがどれだけ隙間に入っていたかは不明。
今回の接着では極薄アルミ管(0.1mm厚)を使用。

新品アイアンとウェッジのスペック 2018/08/14
アイアンとウェッジを新しくしたので、今までのクラブとの違いを知りたいというお客様がいらっしゃいました。
まずは新しいアイアンのスペックを調べます。
   5  6  7  8  9  P  50  54  58
 カタログロフト角  26  29  33  37  41  45  50  54  58
 カタログライ角  61  61.5  62  62.5  63  63.5  64  64  64
 カタログバランス  D1  D1  D1  D1  D1  D1  D1  D2  D2
 実測ロフト角  26.3  29.4  33.7  37.3  41.5  45.3  51.0  54.2  59.1
 実測ライ角  60.7  62.0  61.5  62.5  63.0  63.6  63.3  63.7  63.1
 実測バランス  D1.8  D1.6  D1.9  D2.0  D1.6  D1.9  D1.6  D3.2  D2.5

お客様と相談し、今回は表内のピンク部の調整を行うことにしました。
54度のウェッジは一旦シャフトを抜いての再組み上げになります。
ウェッジシャフト tip側   重量調整の真鍮などは使われていませんが
バット側からラムロッドを入れると先端から
1.25インチ位の所で止まります。
赤いプラスチックとシャフト内の接着剤を取り出し、
再組み上げ時には平板のストッパーを入れて
長さを合わせます。出来上がりは D1.8。

実際に使ってみた後で再度の調整になると思いますが、気になったのはフェルール(ソケット)が6番からPWまで左側にずれている事です。
★参考写真:実物ではなく分かりやすく加工した写真
参考写真 ずれたフェルール
フェルールがずれているということは、シャフトがずれている事になります。
また、仕上げが綺麗に出来ているかということで考えても、見てわかるし指で触ればよりはっきり凹凸が分かります。
このような処理のままのクラブは他メーカーにもありますが、どうも気になります。

追)カタログを見ていると、このウェッジの長さはロフト別に 35.0・35.25・35.5・35.75 と4種類あるのですが全てのライ角は64度でした。

海外メーカーアイアン コピー品? 2018/06/21
シャフト交換で持ち込まれたアイアンです。
7番と8番の2本だったのですが、シャフトを換えて良ければ9番とPWも交換するという話でした。

ざっとクラブを見るとほぼ新品でグリップにはメーカーロゴも入っています。
しかし、このマッスルバックアイアンにダイナミックゴールド R300 が入っているのは見たことがありません。
シャフトを見ると、DG R300 なのにホーゼルとシャフトの下のステップ位置が短いです。パラレルシャフト?
アイアンヘッド DG R300 グリップ部
シャフト ステップ位置
さらに調べていくと下の数値。
   長さ  バランス  ロフト  メーカーロフト
 #7  37.0  C7.2  32.0  35.0
 #8  36.5  C6.9  39.0  39.0

良いように考えて、“マッスルを打ちたいがSフレックスはきついのでRにリシャフトし、バランスも軽くし、距離は欲しいからロフトを立てた”というクラブ?、でも、なんでパラレル?

作業を始めると色んな疑問が出てきました。
シャフトを抜くとやはりパラレルシャフトで、ホーゼル内径は 9.5mm以上あります。
ホーゼル内をクリーニングすると、底が平らで鍛造ではほとんど見ない処理(一般的には船底型)。
また、ホーゼル内には縦に縞模様が入っています。
ホーゼル底 ホーゼル内側   ホーゼル底 ホーゼル内側

ヘッド重量は、7番:262.9g、8番:267.0g と軽くなっています。

新しいシャフトはカーボンですが、ホーゼル内にわずかな隙間ができるので極薄のアルミ管を使います。
接着が終わってグリップを入れる時に気が付きました。
7番のシャフトが斜め(左側から)に入っている!
アルミ管を使ってシャフトは真っ直ぐ入っているはずなのに?

やり直しです。
原因を探しながら組んでいくと、シャフトが入るホーゼル穴がホーゼル外側に対し真っ直ぐでない(並行でない)ことが判明。
極薄アルミ管を付けてホーゼル穴に
真っ直ぐ入れる→
シャフト+アルミ管+ホーゼル
ホーゼル全体に対しシャフトが斜めになる、
フェルールとホーゼルの間に隙間ができる→
フェルールとホーゼル
なるべく真っ直ぐ見えるようにシャフトの入れ方を調整。隙間が無くなる
フェルールとホーゼル

最初の組み立て時にも少し隙間はあったのですが、フェルールを温めてホーゼルと合うように(隙間を無くすように)しました。
この時にきちんと確認するべきでした。σ(^_^;)

一応組み上げは終わったのですが、知り合いから同じクラブの写真を送ってもらいました。
今回のクラブの刻印
クラブ刻印 コピー品?
  知り合いから送ってもらった同型クラブの刻印
クラブ刻印 メーカー品クラブ刻印 メーカー品

お客様にクラブをお渡しした時に、クラブの入手経路をお聞きしました。
“お客様のお知り合いの方がネットでクラブを購入。会社は関東にあるのですが、発送元は「○国」。
お知り合いの方は8番だけ練習場で打ったのですが、思ったようには打てずに挫折。
お客様はクラブにメーカーシール等が無い事に疑問はあったのですが、打てれば儲けものという感じで安く譲ってもらった、ということでした。”

皆さん、ネットでの買い物には注意しましょう。

メーカー(モデル)によってアイアンシャフトの基準が違う 2018/05/28
昔のPWの長さは35.0インチでしたが年々長くなり、35.25インチから35.5インチへと変わってきています。
そのせいか、以前はPWに35.0インチシャフト(N.S.PRO GH)、37.0インチシャフト(ダイナミックゴールド・もっと古い時は35.0)を使っていたのですが、その基準が無くなってきています。

最近来店されたお客様の要望は、4番からのアイアンセットのグリップ交換と新しく買った3番アイアンのリシャフトでした。
アイアンセットのシャフトはダイナミックゴールド S200 で3番は同 X100 でしたが、長さを見ると4番・38.5インチで3番・39.5インチです。(60度測定法)&(カタログ値:4番・38.0インチ)
どの数値が正解なのか良く分かりませんが、アイアンセットに合わせる事にしました。
グリップを外していくと、4番には39.5インチのシャフトが入っているので3番には40.0を使う訳ですが、いつもとは違うので確認しました。
TM TP/MB アイアン TM TP/MB アイアン シャフト
PWと9番に同じ37.0インチシャフトを使っています。

このようなシャフトの使い方をしたクラブと、シャフトの長さがPW:37.0、#9:37.5・・・と使われているクラブとはPW以外は振動数で半フレックス位硬い数値になります。
また、あるメーカさんに確認したところ、PWの長さが35.5インチのXモデルはN.S.PRO 950GH の場合35.5インチシャフトを使っているという話でした。

何らかの理由でアイアンシャフト1本を交換する場合は注意が必要です。

番手別アイアンシャフト 順番通りになっていない 2018/03/17
今年プロテストを受ける人のクラブですが、初めは9番アイアンが引っ掛かるとの相談でした。
ライ角を見ると8番との開きが1.5度あったので、0.5度差に調整しました。

その時のクラブ測定値(調整前)
   4  5  6  7  8  9  P
 バランス  D0.5  D0.3  D0.8  D0.8  D1.7  D1.2  D1.2
 振動数  300  302  306  312  321  326  335
 ロフト角  23.8  25.0  28.0  32.0  36.1  40.2  44.0
 ライ角  60.0  60.8  61.0  62.0  62.0  63.5  64.5
 長さ  38.5  38.0  37.5  37.0  36.5  36.0  35.5
PWのライ角も気になるのですが、本人はほとんど引っ掛からないという事なので今回はこのままにしておきました。
(ウェッジ2本のライ角は、63.8度と64.0度)

そもそもこのアイアン(X FORGED 2009)はコーチから譲ってもらった物で、シャフトはフィッティングでN.S.950のRに交換したクラブという話でした。
グリップは8番以外ツアーベルベット・ライトが付いているのですが、8番だけは普通のツアーベルベットです。
8番の理由を聞くと、シャフトが曲がったのでシャフト交換してもらったということですが、グリップが重いのにバランスも重くなっているのは他の番手と組み方が違うはずです。

また、グリップが古くなったので、後日イオミック・ライトに変更したいとの話。
その時に8番アイアンのシャフトを入れ直してバランスを合わせるという事になりましたが、グリップ交換当日、グリップを外すと「何でこうなるの?」が出てきました。

X FORGED
X FORGEDに挿してあるシャフト X FORGEDに挿してあるシャフト
X FORGEDに挿してあるシャフト

何と8番と9番が同じ36インチシャフト、4番と5番も同じ38インチシャフトが使われています。
見ると、4番と5番はヘッドホーゼルからシャフトの最初の段差までの長さが同じ。これは同じシャフトを使っているので当然なのですが、8番と9番は同じシャフトなのに段差までの長さが番手別のように違っています。
8番シャフトは奥まで入っていない??

使用されていたシャフト長
   4  5  6  7  8  9  P
 シャフト  38.0  38.0  37.5  37.0  36.0  36.0  35.5

4番についてお客さまに尋ねると、初めは5番からのセットでシャフトを入れ替え、後から同じ店で4番のシャフトを入れ替えたという事なので、これはその店の不注意です。
8番は当初とは違う店でのシャフト交換ですが、シャフトを抜くと案の定挿入長が1.25インチと短く(4番は1.5インチ)、シャフト先端の下は接着剤で埋まっています。
また、シャフトチップ径が9ミリでホーゼル内径が9.45mmに対し、4番は1ミリ位の細い紐で対処。確かにソケットが片方ホーゼルからはみ出していました。
8番はセル管を使っています。
赤線までが接着長・上:4番・下:8番 4番は黄色の細い紐2本 8番のセル管 8番ホーゼル底
4番と8番のシャフトチップ部 4番シャフトチップ部 セル管 8番ホーゼル底

色々ありましたが、4番に38.5インチ、8番に36.5インチのシャフト、シャフトチップ部にはアルミ管を使って組み上げました。

パター(PING ECHO-1)、シャフト交換 2018/03/04
古いピンパター、ECHO-1のシャフト交換依頼がありました。
お客様の話ですと、随分前に一度シャフトが折れ、直した時にソールに穴を開けられたということでしたが、その後は倉庫に入れっぱなし。
最近のパターはヘッドが重く感じるのでまたピンパターを使ってみようと思い、倉庫から出してみると、シャフトに大きな錆がたくさん出ているためシャフト交換を考えたとの事でした。

ECHO-1を調べると、シャフトの入り方は二通りあります。
PING ECHO-1 PING ECHO-1
依頼されたパターは斜めから入るタイプですが、このタイプのシャフトは販売されていません。
PING ECHO-1 シャフト交換前 PING ECHO-1 シャフト交換前 PING ECHO-1 シャフト交換前 PING ECHO-1 シャフト交換前
PING ECHO-1 シャフト交換前 PING ECHO-1 シャフト交換前

市販パターシャフト(ストレートの他、シングル・ダブル・トリプルベンド)
市販ベンドシャフト

とりあえずシャフトを抜いてみました。
PING ECHO-1 古いシャフト PING ECHO-1 ヘッド PING ECHO-1 ヘッド

市販ベンドシャフトの曲がりを利用して何とかなるかと思いましたが、曲がりの角度が全然違います。
これはストレートシャフトを曲げていくしかありません。
本来はストレートシャフトを曲げる為の工具ではないのですが、下写真工具を使っていきます。
パターシャフト ベンディング工具
試しに古いパターシャフトを曲げると、小さな凹みが出ます。
試しのシャフト曲げ

本番は挟む位置にソケットを入れて凹みが出ないようにし、少しづつ曲げていきます。
パターシャフト曲げ

曲げても元に戻るを繰り返し、2時間近くかかって何とかできました。
新旧パターシャフト

後は接着ですが、当初のパターのライ角が75度、ロフト角6度で一般的なものとはかけ離れています。
オリジナルの数値が分からないので、一般的な数値に近づけようと仮組みすると、シャフトを貫通させない状態(オリジナルのシャフト位置近く)でライ角73度、ロフト角4.5度で収まりました。
ソールの穴部分は昔のキャロウェイアイアンで使ったプラスチックのプラグで塞ぐことにしました。
シャフト挿入部をきれいにすると、前にシャフト交換した時についたキズ(ドリルで削り変形した部分)がよく分かります。
PING ECHO-1 ヘッド 穴の中で黒くなっている所が
削られて凹んでいる箇所
  PING ECHO-1 ヘッド

出来上がり
PING ECHO-1 シャフト交換後
PING ECHO-1 シャフト交換後 PING ECHO-1 シャフト交換後 PING ECHO-1 シャフト交換後 PING ECHO-1 シャフト交換後
PING ECHO-1 シャフト交換後 PING ECHO-1 シャフト交換後

ドライバーシャフト(スリーブ付き)、シャフト交換 2018/03/03
ドライバーのシャフト交換ですが、スリーブの再利用のためソケットは専用ではなくサイズの合う汎用ソケットを使用。
シャフトを抜いてスリーブ内をきれいにしていると、スリーブの底からコルクのようなものが出てきました。
ブリヂストンスリーブ ブリヂストンスリーブの中

古いシャフト(グラファイトデザイン・TP 7X)にはビルドアップテープが貼られていたので、新しいシャフト(フジクラ エボリューションV・757X)のバット径を計測。
それぞれ、TP 7X 15.3mm+ビルドアップテープ≒757X 15.5mmなので757Xは両面テープだけとしました。
グラファイトデザイン・TP 7X ビルドアップテープ