修理に来た? PART-5

シャフトカット
シャフトエンド グリップ交換にきたアイアンセット(#5〜#11)。
グリップを取るとシャフトエンドが写真のように一部斜めになっていました(3本)。
残りのうちの2本は切り口の表面のカーボンが一部はがれ(割れ)ていました。
(普通カーボンシャフトを切る時は、切る部分にテープなどを巻いて切った部分が裂けたりしないようにする)
ちなみにグリップを取った状態のバランスは
#5   #6  #7   #8   #9  #10  #11
D3.0 D3.7 D5.0 D2.2 D1.2 D4.8 D4.6
でした。

接着剤
接着剤 ホーゼル内に残った接着剤を取り出すと、普通は白っぽくなったものが出て来るのですが、今回のは鉛の粉?と思わせるような黒。
削っても削っても終わらず、ちょっと不安になるくらい。

この接着剤は他のより接着強度が強いのか、シャフトを抜くのに時間がかかりました。

両面テープ
両面テープの貼り方 両面テープを縦に使っている場合がありますが、正面と裏側の向きがずれていたり、
テープとテープの隙間が均等になっていないことがあります。
両面テープの貼り方
両面テープの貼り方

アイアンシャフトのステップ位置
メーカー品のアイアンセット(#5〜PW)
使用シャフトはDG S300で5番には”39.0が使われ以下0.5刻み。9番とPWは”37.0が使われているのですが、並べると写真のようでした。
<PWの第一ステップの長さが9番より長い>
アイアンシャフトのステップ位置
アイアンシャフトのステップ位置
#9:35.75インチ・358cpm/PW:35.25インチ・357cpm

アイアンシャフト先端
アイアンシャフト先端 下に書いてある「シャフト先端真鍮&挿入長」と同メーカー・同シリーズの2番アイアン。

真鍮が鉛棒に変わってはいますが、シャフトの入り方はホーゼルの奥までではありませんでした。

上のシャフト・抜いたままの写真
下のシャフト・ホーゼル内奥まで入れた場合の写真

プロ用ヘッド(?)
ホーゼル内 ホーゼル内 市販されているヘッドのホーゼル穴は、内径9.0mm・深さ1インチ位ですが、このヘッドは深さ1インチまでは同じですがその奥にさらに0.25インチ深く内径8.5mmの穴があいていました。
ヘッド重量も普通は212g〜215g前後ですが219gありました。

ウェッジ・ライ角調整時のキズ
スポーツ用品全般を扱う店で買ったボーケイのウェッジ。
ライ角を無料で調整してくれるということで頼んだところ、ネック部分がキズだらけ。
普通では考えられない深いキズでした。
再調整をしたのですが、お客様がいらっしゃったので写真は撮れませんでした。
写真は他のウェッジで、キズがあった部分に赤線
ウェッジのキズ ウェッジのキズ
ウェッジのキズ ウェッジのキズ
どのような工具を使ったかは解りませんが、新品にこれほどのキズをつけてしまうとは…。縦線のキズも理解不能。
当店では、フェース面・バックフェース・ネック部分にマスキングし、なるべくキズがつかないようにしての作業。
今回の写真に使ったウェッジは、10年以上前に一時流行りそうになった「スネークアイ」。
ヘッド付け根のネックの細さと、長いソケットが時代を感じさせます。

PROTOTYPE
一番下に載せたのはDiamanaのプロトタイプ(クロマナ?)のウッド用ですが、今回はクロマナのユーティリティ(アイアン?)用シャフト。
PROTOTYPE横のナンバーが違います。
プロトタイプシャフト
ヘッドはコンセプトのEZ PIARMで、20度と23度。
ボールが上がりやすいヘッドなので23度を打ってみたのですが、H/S43前後ではシャフトのシナリは感じられず、棒球。
スペックは、
長さ:39+3/8インチ 重量:285.2g バランス:D1.8 振動数:311cpm でした。

ツアーベルベットラバー
使用者が多いツアーベルベット「TOUR VELVET」ラバーグリップ。
普通はグリップエンド側の白いマーク(2本線の間にある印)とグリップエンドキャップに書いてある文字(GOLF PRIDE)が直角になるようにできているのですが、たまにその位置関係が狂っているものがあるので注意が必要です。
普通のグリップ。
白いマークは「V」文字の間にある。
グリップエンド
白いマークが「V」文字の右側にある。
グリップエンド
白いマークが「V」文字の左側にある。
グリップエンド

PING グリップ
パターグリップ。通常より平べったく、板を握っているような感じ。(写真:左)

パターグリップ

パターグリップ

パターグリップ

ホーゼル入り口の面取り
アイアンヘッド ホーゼル アイアンヘッド ホーゼル 最近のアイアンヘッドは、スチールシャフト使用でもホーゼル入り口の面取り(斜めの削り)がしてあるのですが、珍しく面取りしてないヘッド。

重量調整用アルミ
メーカーオリジナルパーツ メーカーオリジナルパーツ 短いアルミが使われていることが多かったのですが、今回のは珍しく長いアルミ。
重さは短いので1g、長いので1.6g。

PROTOTYPE 2
プロトタイプシャフト

ソケット
ホーゼル内径9.0mmのヘッドに、tip径8.5mmのシャフトが使ってあったクラブ。
シャフトを抜く為にソケットをずらすと、下から両面テープが…。内径9.0mmのソケットを両面テープで止めた???。
ソケット部分 真中あたりに見えるのが両面テープ
さらに、このクラブにはセル管・カーボンシム等が使われていない上、ホーゼル内の蓋も無くなっていました。

カーボンシム
カーボンシムPart-4に記載した「セル管」(中段下)と同じメーカーのモデル違い。(ホーゼル内径9.4mmにNS950GH:tip径9.0mm)
今回のは、糸のように細く切られたカーボンシムが1本だけ使用されていました。

タイトリスト 907 D2使用シャフト
フジクラ ランバックス 7X07ですが、ロゴの位置を合わせた場合907使用シャフトは先端が2インチ長い。
7X07シャフト
アメリカではフジクラの一部シャフトで先端が2インチ長いものが販売されています。

シャフト先端真鍮&挿入長
上級者用アイアンで、重さ調整用の真鍮が多数使われていました。しかも、他にもいくつか問題が。
ヘッドと真鍮の一部
真鍮棒
左が使われていた真鍮
右はスチールアイアン用として一般に売られている物
真鍮棒
シャフトが入る穴は底がU字型に近い
(下図参照)
ホーゼル内形状
シャフトが入る穴の底がU字型になっているので、左の真鍮を使った時は、右の真鍮を使った時よりシャフトの入る長さが0.5mm短くなる。

シャフト先端に入っていた真鍮を抜いた写真
右側:白く見えるのは接着剤
シャフト先端
右側の場合は、真鍮の底(太いところ)とシャフトとの間に1mm位の隙間がある。
シャフトが奥まで入っていない。
3本有り
シャフト挿入長を同じにする為にこのようになったのかとも思いましたが、調べてみるとそうでもありませんでした。
ちなみに、シャフトが入る穴の長さは
3番から順に
30.5/30.7/29.8/30.5/29.2(細め)
30.5/30.5/30.5mmでした。

ソールプレート剥がれ
ソールプレート ソールの様子を見ると、緑色の樹脂が溶けたようなものがびっしり付いていました。練習場でマットに打ち付けたようです。

Part-4にある「ソールプレートが取れたヘッド」の場合は、プレートが重く、重心位置を下げる役目があるようですが、このプレートは飾り的なもので軽いものでした。

接着剤
普段使うエポキシ系接着剤。
新しく封を切ると硬化剤の色がいつもの黄色っぽさより薄い。
硬化した後の色も普段より白く、硬化状態もいつもとは違っていました。
メーカーに問い合わせたところ、「初めての話。そのような報告は聞いていない。色の違いはたまにある。」等でしたが、なぜ硬化の仕方が違うのかの説明はもらえませんでした。(A剤・B剤の混ぜ方の違いとも言われましたが、店では電子秤で計量して使用)
左側:今までの硬化剤
右側;:新しい硬化剤
接着剤
左側:今までの硬化剤を使っての使用後
右側;:新しい硬化剤を使っての使用後
接着剤
これは破棄し、新しい製品を取り寄せ。

フェースの見え方
FW FW フェースとクラウン(ヘッド上部)の境目が少し歪んで塗装されている為、フックフェースに見えてしまう。

FW ソケット&シャフト 2
下段「FW ソケット&シャフト」のシャフト交換後。
5番はホーゼル内径が少し太くなっていた為、スクウェアに見えるように調整。
ソケット部分 FW
ソケット部分

FW ソケット&シャフト
FW 人気のFW。オークションでUSモデル新品(カーボンシャフト付き)を買い、シャフト交換にきたクラブ。
ソケットが太すぎたのか処理が中途半端で、ずれてもいます。
3番・5番共同じようになっていて、5番はこのモデルにしてはフックフェース。
よく見るとシャフトが斜めに入っているようです。
表側
ソケット部分
裏側
ソケット部分

フィッティング
シャフト先端側 メーカー主催のフィッティングで組んでもらったクラブ。
事情でシャフト交換になったのですが、シャフト先端の塗装がきれいに取ってありませんでした。

少し見にくいですが、スジ状に濃く見える部分が取り残した塗装。

コピー商品(?)
ヘッド ヘッド 有名クラブのコピー品でしょうか。
シャフト折れ修理できたのですが、AW で329.0g。
重すぎます(普通は重くても300g以下)。
カーボンシャフトを組み込んでのバランスはE4.0(35.0インチ)でした。

PROTOTYPE
1Wヘッド シャフト
Diamanaのプロトタイプ(クロマナ?)
Diamana文字の横には PROTOTYPE No○○○○ K83X と書かれています

左のヘッドを組んだ時のスペックは
長さ:44+1/8インチ
重量:336.6g
バランス:D3.0
振動数:283cpm
でした。
※ヘッド重量:204.6g シャフト挿し込み長:2インチ